矯風会について

矯風会は、1886年の創設以来キリスト教の精神に基づき女性と子どもの人権を守り、その福祉への貢献を目標に掲げ、努力してきました。
2012年度は、一人でも多くの方の参加を願いつつ、女性人権事業として性暴力や性搾取等をテーマにした講演会や学習会、現地に赴く体験ツアー、武力に依らない平和と脱原発実現をめざした取り組みを全国各地の会員と共に実施しました。酒・たばこの害に関する相談事業の推進、経済的困難や暴力被害から逃れて来る女性や子どもを守るためのシェルターの運営にも一層の責任を果たすべく、取り組んでいます。
女性人権事業を通じ、一人ひとりが大切にされる社会の実現に向け、より多くの方が集い、考え、行動する機会と場所を提供し続けるとともに、女性福祉事業を通じ、法制度や社会の仕組みからこぼれてしまう女性や子どもたちの支援にきめ細かく取り組んでいます。
2012年4月1日、公益財団法人に移行しました。今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

発足から今日まで

1886年(明治19年)、アメリカから来日した禁酒運動家の演説をきっかけに、女性たちが立ち上がりました。日本では、禁酒だけでなく一夫一婦制や公娼制度廃止も必要としていたため、「東京婦人矯風会」と名づけました。その後全国各地に矯風会ができ、1893年全国組織となり、活発に運動を展開しました。1923年(大正12年)から財団法人(2012年~公益財団法人)となっています。
平和を唱えながらアジア太平洋戦争を阻止できなかったことを反省し、戦後平和運動に力を注ぎ、一人ひとりが大切にされる社会の実現のために活動を続けています。
運動するだけではなく、福祉事業として女性のためのシェルターを運営していることも、ユニークな点です。

制定のために力を注いできたおもな法律

    長い法律名は略しています
        

  • 1898年 (明治31年) 一夫一婦制 民法に「重婚の禁止」
  • 1900年 (明治33年) 未成年者喫煙禁止法成立
  • 1922年 (大正11年) 未成年者飲酒禁止法成立
  • 1947年 婦人参政権獲得 日本国憲法施行
  • 1956年 売春防止法成立
  • 1999年 児童買春・ポルノ禁止法成立
  • 2001年 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)成立
  • 改正民法(選択的夫婦別姓など) ・・・未成立
  • 外国人住民基本法 ・・・未成立
  • 日本軍戦時性暴力被害者問題解決法 ・・・未成立