ケネディ駐日米国大使へ書簡を送りました


新たに就任されたケネディ駐日米国大使に、沖縄の基地の
撤去への尽力とオバマ大統領の広島・長崎訪問実現を要望する
書簡を11月27日に送りました。
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駐日大使キャロライン・ブービエ・ケネディ様  
紅葉の美しい季節に、駐日大使キャロライン・ブービエ・ケネディ様のご着任を
心から歓迎いたします。

私たち日本キリスト教婦人矯風会は、1886年アメリカの女性メリー・レビット婦人の来日
講演会で触発された56人の女性達が立ちあがって会を創設し、以来127年女性の人権、平和
を求めて活動を続けてきました。ケネディ大使はご自分から仕事をしたい国として日本に
心を寄せてくださっていると伺っています。女性の地位向上の問題にも関心を示して
くださり、私たちも期待し、歓迎いたします。
ご着任に当たり、私たちの願いをお伝えしたいと思います。

沖縄について
日本とアメリカは太平洋戦争を戦いました。戦後68年間沖縄は米軍の基地として多大な犠牲
を払ってきました。特に普天間基地は世界一危険な基地です。周辺に住宅が密集し、学校で
子どもたちが運動する上空を軍用機が飛行しています。アメリカでは危険だからと住民の
反対で飛行を中止したオスプレイが、住宅地の密接した普天間基地を飛び立って訓練
飛行を行っています。私たちはアメリカの理不尽な押し付けを大変残念に思います。
ラムズへルド元国防長官でさえ、この事実を知って危険性を認めておられます。

移設先にされている辺野古はさんご礁の海。希少動物のジュゴンの住む美しい海です。
この海を壊して軍事基地にすることを日本国民は望んでいません。
今までも私たち、特に現地で直接の被害を被っている仲間たちは、あらゆる民主的な方法で
抗議してきました。然るに米政府は普天間基地返還発表から17年になる今も使用し続けて
います。米国内では守られている環境基準や安全基準さえ無視した差別的な扱いを沖縄に
強いています。米国内では許されない事を沖縄県民は受忍し、危険と隣り合わせに暮らして
います。沖縄に住む人々に安心安全な暮らしを戻して下さい。
沖縄の基地の撤去にご尽力下さることを心からお願い申し上げます。

広島 長崎に関して
憲法9条の理念のもと日本国民は軍備によらない平和を願っています。人類最初の原爆の
被害を受けたヒロシマ・ナガサキには甚大な被害の記憶の数々が残され、ふたたび
あやまちを繰り返さない不戦の決意を表明しています。かつて広島を訪問された
ケネディ大使もよくご存知のことと思います。在任中に是非オバマ大統領を
広島・長崎にお連れください。核廃絶を願い、ノーベル平和賞を受賞された
オバマ大統領には是非訪問して頂きたいと私たちは願っております。
落ち着かれましたら是非大統領ご訪問を企画して下さいますよう、お願い申し上げます。

ご多忙の日々と存じますが、日本の晩秋をお楽しみください。
ご健康に留意されて大切な任務に励まれますようお祈り申しあげます。
               
                日本キリスト教婦人矯風会 理事長 佐竹順子

送付した英文書簡はこちら→

ケネディ駐日大使への書簡